「今どうなってる?」を聞かれるたびに時間が溶けていませんか
サンプル確認、金型修正、量産進捗、検品手配……中国OEMは工程が多く、気づけばチャットが工場・貿易会社・検品業者で3つも4つも並行し、「あの案件、今どの段階でしたっけ」と自分でも分からなくなることがあります。頭の中だけで管理していると、担当者が変わった瞬間や繁忙期に一気に破綻します。Trelloは無料でも十分使える上に、OEM特有の工程を「見える化」しやすいツールです。この記事では、実務でそのまま使えるボード構成とカードテンプレートを紹介します。
なぜTrelloがOEM進行管理に向いているのか
ExcelやNotionでも管理はできますが、Trelloは「カードを動かす」という直感的な操作でステータスの遷移がひと目で分かるのが強みです。特に中国OEMのように、1案件が2〜3か月かけて複数の関係者を跨いで進む場合、リストを移動させるだけで「今どこにいるか」を全員が共有できます。スマホアプリの完成度も高く、工場からの写真やチャット内容をカードに貼り付けておけば、出先でも履歴を確認できます。
基本のボード構成テンプレート
リスト(縦の列)の作り方
- 問い合わせ・見積依頼中
- サンプル確認中
- 仕様確定・契約待ち
- 量産中
- 検品・出荷準備
- 輸送中
- 納品完了・振り返り
このリストを左から右に案件カードが流れていくイメージです。工程が止まっている案件は自然と特定のリストに滞留するため、遅延の発見が早くなります。
カード(1案件)に入れる項目テンプレート
- タイトル:工場名+商品名(例:〇〇工場_保冷バッグA案)
- 担当者:自社側の担当をアサイン
- 期限日:サンプル納期や量産完了予定日を設定
- チェックリスト:仕様確認、金型費支払い、量産OK連絡、検品日程調整、船積み手配
- ラベル:色分けで「順調」「要確認」「遅延」を一目で判別
- 添付:見積書、仕様書、サンプル写真、検品レポートのファイル
- コメント欄:工場とのやり取りの要点を日本語で残す
特にコメント欄は、原文の中国語チャットをそのまま貼るのではなく「〇月〇日:金型修正依頼、納期1週間延長の連絡あり」のように要点だけ日本語で残すと、後から見返す際の負担が大きく減ります。
運用の始め方:最初の1週間でやること
- Trelloで無料アカウントを作成し、上記7つのリストを持つボードを1枚作る
- 進行中の案件を思い出せる範囲ですべてカード化する(過去分も含めて棚卸し)
- 各カードに期限日とチェックリストを設定する
- 工場とのやり取りが発生したら、その日のうちにコメントを1行残す習慣をつける
- 週に1回、全カードを眺めて滞留しているものにラベルを付ける
最初はカード化する手間を面倒に感じますが、1週間続けると「聞かれる前に自分で状況を答えられる」感覚が生まれ、確認の往復が減っていきます。
よくある失敗とチェックリスト
Trelloを導入しても定着しない現場にはいくつか共通点があります。以下を確認してみてください。
- カードを作るだけで、期限日やチェックリストを設定していない
- コメントの更新が担当者の記憶頼みで、他の人が見ても状況が分からない
- リストの数が多すぎて、どこに動かせばいいか毎回迷う
- 完了したカードをアーカイブせず、ボードが常に散らかっている
- 工場ごとの単価や過去の不良履歴が別の場所に散らばっていて、Trello内で振り返れない
特に最後の「工場ごとの履歴が散らばる」問題は、案件数が増えるほど深刻になります。Trelloは進行管理には強い一方で、過去のやり取り全体を横断的に検索したり、工場ごとの傾向を蓄積したりする用途にはあまり向いていません。
進行管理と工場とのやり取り整理を両輪で
Trelloで工程の流れを管理しつつ、日々の中国語チャットの要約・返信文の作成・工場ごとの過去のやり取りや単価、不良履歴の蓄積は、別の仕組みで補うと運用が安定します。BOMEKOは、工場とのメッセージを貼るだけで日本語要約と返信文の下書きを作成し、工場ごとのやり取り履歴を自動的に記憶していくSaaSです。2026年夏の公開に向けて先行登録を受け付けているので、Trelloでの進行管理に「工場とのやり取りの記憶」を組み合わせたい方は、情報だけでもチェックしてみてください。
