中国輸入の初回発注ロット数、失敗しない決め方とは

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初回ロットで「多すぎた」「少なすぎた」を繰り返していませんか

中国輸入を始めたばかりの方から「工場に言われるまま500個発注したら半年経っても売り切れない」「逆に100個で様子を見たら送料負けして利益が出なかった」という相談をよく受けます。初回ロット数は勘や工場の言い値で決めるものではなく、資金・市場・物流コストの3点から逆算して決めるべき数字です。この記事では、実務で使える判断基準と手順を具体的に整理します。

初回ロットを大きく外す典型パターン

失敗の多くは次のどちらかに当てはまります。

  • 工場のMOQ(最低発注数量)をそのまま鵜呑みにして発注し、需要とかけ離れた在庫を抱える
  • 「まずは少なく」と慎重になりすぎて、送料や検品費用の比率が高くなり利益が出ない
  • 季節商品なのに販売シーズンから逆算せず、在庫化した頃には需要期が終わっている
  • 为替や原材料価格の変動リスクを考えず、単価だけで数量を決めてしまう

これらを避けるには、感覚ではなく「いくらまでなら損失を許容できるか」「何個売れば損益分岐点を超えるか」を先に計算しておくことが重要です。

初回ロット数を決める5つの判断基準

1. 資金の上限から逆算する

まず在庫にあてられる資金の上限を決めます。仕入れ値・国際送料・関税・国内配送費・広告費まで含めた総投資額が、生活や事業に支障の出ない範囲に収まっているかを確認します。「余ったお金で仕入れる」のではなく「使える上限を先に決めてから数量を割り出す」のが基本です。

2. 損益分岐点となる販売個数を計算する

仕入れ単価・送料・販売手数料・広告費を合計した1個あたりのコストを出し、販売価格との差額(粗利)で総投資額を割ると、損益分岐点となる販売個数が見えます。この個数を大きく超えるロット数を初回から仕入れるのはリスクが高い、という判断ができます。

3. 市場テストの結果で数量を補正する

OEMや新規商品の場合、いきなり本発注せず、少量サンプルやテストマーケティングで実際の反応を確認してから本発注数量を決めるのが安全です。テスト販売で1ヶ月あたり何個売れたかを基準に、初回ロットを「テスト実績の2〜3ヶ月分」程度に抑える事業者も多く見られます。

4. MOQは「交渉できる前提」で扱う

工場が提示するMOQは初期値であり、確定ではありません。「初回は関係構築のため小ロットで発注し、実績を作ってから大ロットに切り替えたい」と伝えると、応じてくれる工場は少なくありません。以下のような伝え方が実務でよく使われます。

  • 「初回はテスト販売のため〇〇個からお願いできますか。継続的に取引を重ねたいと考えています」
  • 「次回以降は数量を増やす予定です。まずは品質確認のため少量でお願いできませんか」

ここで重要なのは、金額や条件を一方的に下げてもらうのではなく、継続取引の意思を伝えて工場側にもメリットを示すことです。

5. 保管・回転コストを織り込む

倉庫や自宅保管のスペース、在庫の資金拘束期間も判断材料に入れます。回転が遅い商品を大量に抱えると、キャッシュフローが悪化し次の仕入れ資金が確保できなくなる原因になります。

発注前チェックリスト

  • 総投資額(仕入れ+送料+関税+諸経費)は許容範囲内か
  • 損益分岐点となる販売個数を計算したか
  • テスト販売や競合の販売実績など、需要を裏付けるデータがあるか
  • MOQについて工場と交渉する余地を確認したか
  • 保管スペースと在庫回転期間に無理がないか
  • 季節商品の場合、販売シーズンから逆算した納期になっているか
  • 為替変動や追加コストが発生した場合の許容ラインを決めているか

具体例で考える

単価500円の商品を1個1500円で販売する場合、送料や手数料込みの1個あたりコストが900円なら粗利は600円です。総投資額を30万円に設定するなら、損益分岐点は500個前後になります。工場のMOQが1000個であれば、そのまま鵜呑みにせず「初回500個、実績次第で追加発注」という条件を提示し、交渉してみる価値があります。

まとめ

初回発注ロット数は、工場の言い値や勢いで決めるものではなく、資金上限・損益分岐点・市場データ・交渉余地・保管コストという5つの視点から逆算して決めるものです。特に初取引の工場とは、数量だけでなく品質やコミュニケーションの相性も見極める期間と捉え、無理のない範囲でスタートすることが、結果的に長く付き合える取引先を見つける近道になります。

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